生きるための自由研究

脱・引きこもりできそうにない半引きこもりです。

オルタナティブ

しょぼい採取民

お金もモノもあまりない人、人からもらったり採取して少しでも生活をよくしたり、人生を楽しんでいこう。孤独な人は知らない人に話しかけて、もらえるものはもらって甘えられるなら甘えよう。できるなら、友だちもつくれたらいいね。誰かに与えてもらって心…

西成の越冬活動と路上交流

年末年始(2021〜2022年)は、大部分を西成の越冬活動に参加したり、路上での居場所つくりをした。そのレポート的なものを書いておきます。一番のハイライトは1/2の三角公園での居場所だった(投げ銭が飛び交う!)。 【目次】 【12/31】 1.越冬まつりに参…

関東の路上で生存権祭りをした

関東に訪問して横浜の路上で野宿イベント(野宿のプロのかとうちあきさんに手伝ってもらう)をしたり、鶴見済さんの居場所に参加させてもらった。また、群馬の方にツイッターで遊びに来てと誘われ、ドライブで森林浴をしてお家に宿泊させてもらい話など聞か…

西成一揆③(21年10月15日)

2021年10月15日に、西成の三角公園横で3度目の生存権祭り(西成路上一揆)をした。今までと同じで、「一律給付金の再支給」と「生活保護費の引き上げ」をホワイトボードに書いた。チヂミを焼いて友人や通りがかった人と話しをした。今後寒くなれば、スープ…

路上でお金をもらいながら旅をした話(九州編)

普通の旅行ではつまらない人へ。 行った先で即席の話し相手を見つけて、地元の情報を聞いたり、居場所をつくってみる。お金があまりない人は、野宿できるなら宿代をカットして、ヒッチハイク、投げ銭など人の好意に甘えながら旅行をします。お金が無いならい…

生き延びるための負債論:しょぼいアナーキズム

貧乏人や弱い立場にいる人たちは助け合えばいい。もちろんそうなのだが、現実的に社会的弱者同士が連帯するのは難しい。むしろ、偉い人やお金持ち、能力がある人たちほど人脈をたくさんもち助け合いや利益誘導がたくさんおこなわれている。アナーキズム的な…

社会のすみっこを居場所にする

わたしが「引きこもりアイドル」を名乗って6ヶ月がたった。路上で、看板を立てて知らない人と話したり、投げ銭をもらったりしている。わたしとしては、自宅以外に引きこもれる場所を外につくっている感覚だ。路上に一時的なテリトリーをつくって、そこに引…

エゴマ長者になろう

9月の初めから中旬に野生のエゴマがたくさん採れた。エゴマは同じところに毎年たくさん生えてくる(大葉も同じ)。なので、群生しているところを見つけると、毎年たくさん採れる。このように繁殖力が高い野菜が野山で勝手に生えて、それを調達できると食料確…

西成一揆②(21年9月16日)

2021年9月16日に、2回目の西成で生存権を求めるしょぼい路上一揆をしました。6月以降3ヶ月ぶりだ。ホワイトボードに書いたのは前回と同じ内容で、①一律給付金を求めよう、②生活保護費UPだった。日程は思い立って急に決めた。 今回は、前日に神戸の山でエゴマ…

使わない化粧品でお絵かき

すごく、いい趣味になりそうな事をみつけた。 いらない化粧品などで、お絵かきをする。もう使わなくて捨てるだけの化粧品とかを絵の色付けにつかってアートにする。まったく技術がなくても簡単にできる。自分の中でちょっとした革命なのだが。しかも、色づき…

BIが導く個人単位の社会:脱資本主義/ジェンダーフリー/ノマド

ベーシックインカムにより個人単位の社会が導かれることを書いていきたい。個人単位の直接給付金は社会の仕組みや価値を組み替える大きなインパクトとなる。BIは単なる生活補助金であるだけでなく、お金が資本主体から個人主体のものとなり(お金のコモン化…

路上で物乞いしたら元気になった話

【目次】 1.路上で投げ銭をもらうと元気になった 2.路上でもらったもの ① 留学生の話し相手として ② ギャルにウケた ③ 夕食のおにぎりをいただく ④ お姉さんに手を振ったらジュースをもらった ⑤ たまに女装をしてる方から投げ銭もらう 3.路上で暮らす人達…

「利他」の原理(2)

【目次】 1.路上で投げ銭をもらって思ったこと 2.みんな気前のいい人になると、利他的な振る舞いをしやすくなる 3.なぜ「利他」は実現しにくい?:ゲーム理論的な視点 4.みんな人から頼られたい 5.「利他」が希少だからこそ、「利他」が輝く ❖❖ 関連記…

「財源がない」論をひっくり返せ!:《税収=財源》説の脱構築

一律給付金という個人単位の現金給付が社会にどのような意味があるのかを、ベーシック・インカムの専門家の知見や、現代貨幣理論をもとに書いてみた。一番の問題は、現代社会の貧困は「銀行中心の貨幣制度」が生み出していることだ。これにより、個人単位の…

西成一揆(21年6月5日)

6/5(土)に西成の三角公園の横でしょぼい一揆(生存権を求めるアピール)をしました。友人や通行人が集まってワイワイやりました。しょぼい居場所になりました。途中、おっちゃん同士が喧嘩して、路上に転んだ拍子に、腕の入れ墨が丸見えになるハプニングな…

「利他」の原理

街で物乞いする人がいると、わたしはよくお金を渡してしまう。でも、通行人みんなが100円ずつあげれば、その物乞いをしている人も生活に困らなくなるはずだ。みんなが僅かな「利他」を発揮すれば物乞いの人も生活がよくなる。なぜ「利他」は生じないのか。 …

ドゥルーズ/引きこもり/ノマド/個人単位

【目次】 1.引きこもりは幽閉されたノマドである 2.資本主義は家父長制に支えられ維持される 3.人々の欲望が「条里空間」の補強のために動員される 4.個人単位化によるノマドの解放 5.「リゾーム」の発想によるしょぼいノマド的実践 1.引きこもりは幽…

話しかける

たびたび街で知らない人に話かけて会話をする。こちらから一言話しかけたら、それに応じて向こうが近況や身の上話をたくさん話すこともある。街の人と話していると、【高齢+貧困+独居】の人(特に男性)の社会的孤独がかなり目につく。暇そうな人と話して…

努力主義の脱構築

【目次】 1.「努力」という言葉がトーンポリシングのために使われる 2.努力主義を脱構築する 3.社会で上手くいくかは努力ではなく適合できるかの問題 【過去記事】 ◉コミュニケーションは個人の能力よりも適合の問題であること ◉自分の社会的成功は自分の…

炎上商法としての陰謀論

街の中心で、「コロナは嘘」と大声で集会している陰謀論者をよく見かける。しかも、日に日に勢いを増している。街の中心ではビッグイシューのおっちゃんも販売活動していて、陰謀論者が勢力を広げると、おっちゃんの営業活動が妨害される。また、街から居場…

「いま・ここ」の哲学

ある日、朝の仕事がおわり河原でぼんやり歩いていた。そしたらカラシナをみつけた。思いがけない春の訪れを感じた。あてもなくブラブラして繁華街に向かった。そこでは、「コロナは嘘だ」と大声で集会してる連中がいた。通りを挟んでビッグイシューを販売し…

しょぼい一揆:路上でできる一人アピール

2021年2月11日に京都の路上でひとり一揆をやった。生存権を求めるアピールだった。一律給付金の支給と生活保護制度の改善(扶養照会の条件緩和)などをホワイトボードに書いて、通行人に見せていた。同じことは年始から数回した。途中、友人がチューハイ片手…

能力主義を問う(2)

能力主義が強調されると社会の不公正が問いにくくなる問題を指摘する。新自由主義の競争主義によって、貧困に陥るのは能力がないからだという語りがなされやすい。この発想からは、貧困化しないためには個人の能力をつけさせようという能力主義的な解決が目…

しょぼい権力論

「少しは権力欲しいよね・・」 前に、孤立気味にある友人と話をしていて、「権力が全く無いのもキツイよね。権力100はよくないけど、権力30くらいは欲しいよね」という話をしていた。この話から考えたことを書いてみたい。 【目次】 1.人は権力の行使を通し…

「義務」を捉えなおす

「義務を果たしてら権利を主張しろ」と言いがかりをつけてくる人が多いので、それへのしょぼい対抗言説として文を書いておく。カント、スピノザ、アーレントなどの考えをもとに、真の意味で「義務」を果たすとはどういうことかを考えたい(とはいっても入門…

採取:しょぼいサブシステンス活動

野山や公園で野草やキノコを採ることについてのオルタナティブな意義を提示したい。自給農業や贈与経済とか“立派なオルタナティブ”ができないしょぼい人ができる事としてボソボソ声で提起したい。採取を通して今の消費システムから僅かにズレる実践をするこ…

コミュ力について

【目次】 1.コミュ力主義は差別になる 2.人は語る能力がないのではなく、構造により語れなくさせられている 3.コミュ力の重圧から解放されるために 4.言いたいことを言ってしまえ式の会話 5.相手との連続性を意識しない 6.しょうもないことが言える場…

ヒッチハイクの思い出

(以前noteに書いた記事を転載) 2019年8月にヒッチハイクで少しだけ旅行をした。和歌山にて『貧困と差別』についての研修を聞きに行った後に、なんだか和歌山をブラブラしたくなって思い立ったのがヒッチハイクで旅行することだった。 2日間、ヒッチハイク…

「変わった人」になる:しょぼい境界の攪乱

J.バトラーの『ジェンダー・トラブル』をもとに、規範からズレた「変わった人」になり、「生」を拡張することを通して「自由」になっていく試みについて書いてみたい。バトラーの提示するアイデンティティの攪乱は、あらゆるマイノリティや社会的弱者が規範…

アジール(=避難所)とは

【目次】 1.「生きづらさ」の緩和に必要な3つのこと ・生存権保障について ・尊重原理に基づく居場所 2.アジールとはアカン事が言える空間 ・自助グループなど ・西成マジック ・型にはまったコミュニケーションをしなくてもいい空間 ・一緒にアジールをつ…