私は、大学4年生になっても進路を決められずにいた。
進路のために何もしておらず、旅行に行ったり、サークルで遊んだりとテキトーな日々を過ごしていた。
当初は大学院に行って勉強を続けようかと漠然と考えていたが、大学院の準備もろくにできていなかったので、仕方なく、一年休学して就活をすることにした。
新聞社に就職したいと思っていた。しかし、バイトで時間を取られたり、自分の怠け癖のせいで、新聞社の入社試験の対策は全く手につかなかった。面接も全く準備不足でまともなことを何も言えなかった。
面接では、「社会をよくするために社会問題を提起する新聞記事を書きたい」と言ったが、面接官からは「社会をよくしたいなら国会議員とかになればいい」と一蹴されてしまった。
せっかく休学してまでやった就活はあっけなく敗北した。
情けなくなり、自分を責めた。なぜ、自分は目標を達成するために努力ができないのだろうかと。
就活から逃げて、もう2年ほど勉強しようかなと思い大学院への進学を考えた。
大学院の入試は何とかクリアーしたが問題はそれからだった。
卒業論文を書いている際に自分の能力不足に直面したのだ。
自分には、文献を読む能力や、文章を書く能力、論理的に考える能力などが全く無いことを知り愕然とする。
こんなんで大学院でやっていけるんだろうか?就活に失敗して大学院でも失敗する羽目になったら、もうおしまいではないのか?
そのような不安に苛まれ、パニックに陥る。
自分が大学院でも失敗して完全に負け組になったら、周囲からも笑われるのでないかというプレッシャーがあった。自分はそれだけプライドが高くて、周りからの評価を過度に気にしていた。
そのころから、ストレスからか頭痛や無気力状態がおこり、文献を読むことや文章を書くことがしんどくなっていた。考えることもしんどくなった。
この頃から、過度な飲酒が状態化し、アルコール依存に陥るようになった。
夜になると焼酎500mlのパックを一箱開けるような飲み方をしていた。朝には二日酔いでしんどかった。
こんな生活パターンで、まともに論文が書けるはずはなかった。なんとか卒論は書いたものの内容は薄っぺらいもの。
卒論を終えたのはいいが、状況は改善せず大学院生活もボロボロな状態になる。
(続く)