生きるための自由研究

脱・引きこもりできそうにない半引きこもりです。

大学院のドロップアウト

2012年、大学院修士課程を終えて、博士課程に進学した。

 

研究を続けて韓国に関わっていきたいという気持ちがあったが、実際は就活の失敗によるモラトリアムの延長であった。

 

こういう動機で博士課程に行ったらホントに人生は詰む(修士ならよいが)。

 

博士過程では最終的に博士論文を書かなくてはいけないが、博士課程入学時点では論文の見通しなんて全く立っていなかった。なにせモラトリアムの延長なんだから。

 

博士課程に進学する人は、進学時に博士論文の内容についておぼろげながらも構想をもっているものだが、私はそういった基本も全くできていなかった。

 

博士課程の最初の2年間は奇跡的に順調だった。

査読付き論文も一本書いた。学会発表も何度かこなした。韓国政府の給付奨学金にも毎年受かった(毎年100万円ほどもらっていた)。

 

しかし、博士課程の間もアルコール依存症は進んでいった。

博士課程に入ると授業がなくなるので、大学に行かなくてもよくなる。自分で勝手に研究を進める感じなので、自分で自分を律しなければいけない。

 

私は自分のことを全く律することができないだらしない人間なので、生活は乱れに乱れた。

 

夜中は遅くまで酒を飲み、朝は二日酔い、昼から大学に行ってフラフラの頭で研究をするという感じである。

 

 

研究がしんどいので、現実逃避ばかりしていた。父が借りている畑にしょっちゅう行って酒を飲みながら農作業をしていた。

 

また、大学に行く前はストレスから家で焼酎を一杯飲んでからじゃないと大学に出発できない状態になっていた。

 

こんな状態で文献なんてろくに読める訳がない。そして、将来の不安からか研究も集中できずにいた。

 

 

研究発表の内容もその場しのぎのものだった。まったく勉強不足。

 

博士課程を2年やっても全く博士論文の構想を描けなかった。文献を読んでも博士論文をどういう内容にしたらいいのか全くわからない。博士論文の構想ができていなきことに対して教授からも厳しく言われた。

 

次第に研究で何をすればいいのかわからなくなってしまった。研究するネタが無くなり何を書いていいのか途方に暮れてしまった。

 

やがて、パソコンの前に座っても何も書けなくなってしまった。不安が強くなり集中力が無くなって、本を読むことさえできなくなってしまった。

 

どうしようもなくなった。

 

何もできなく不安でしんどいあまり、昼から酒を飲むようになった。

 

完全に堕ちてしまった。

 

このままではいけないと思い、心療内科に通ったが体調は良くならなかった。

 

酒も止まらず、私はネットで調べて、自分がアルコール依存症であると認めるに至る。

 

それで、アルコール専門病院に行くことにした。

 

 病院に行きアルコール依存症の診断が降り断酒生活がスタートした。同時に躁うつ病も患っていることを指摘された。2014年の4月であった。

 

 

酒は辞めたが、全く研究には手が付かない。いくら文献を読んでも研究は進まないままであった。

 

大学院には在籍していたが、ほぼ休んでいる状態にあった。

この状態を2年続けたが、結局もう研究を続けることができないと判断して博士課程4年目で中退することにした。

 

大学院はアルコール依存症に苦しむなどしんどかったが、いい出会いや経験もあり、今から思えば充実した日々だったと言えるかもしれない。

 

 

大学院での失敗は以下に尽きる。

 

大学院に入る前に早く研究テーマを決めて安心したかったという思いから、研究テーマを安易に決めてしまったこと。

 

難しい文献などを読む能力が無く、じっくり腰を据えて研究に向かう集中力が無いにも関わらず、研究職に進むのは明らかにミスであった。

 

次回は、アルコール依存症についての知識編

 

 

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