生きるための自由研究

脱・引きこもりできそうにない半引きこもりです。

西成一揆③(21年10月15日)

 

 2021年10月15日に、西成の三角公園横で3度目の生存権祭り(西成路上一揆)をした。今までと同じで、「一律給付金の再支給」と「生活保護費の引き上げ」をホワイトボードに書いた。チヂミを焼いて友人や通りがかった人と話しをした。今後寒くなれば、スープなどをつくりたい。

 

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【この日の出来事】

 

 

1.おっちゃんが歌を歌ってくれた

 

 前回も通りがかって歌を歌ってくれたおっちゃんとまた再会した。三角公園の音楽祭ではステージで歌を披露することがあるそうです。動画は「金がないからしゃあないわ」という歌。

 



 

2.水野阿修羅さんとの出会い

 

 西成で労働運動に長年携わってこられた水野阿修羅さんが通りがかったので思い切って声をかけてみた。髪の毛の色をピンクに染めている方で、通りがかったらすぐわかった。水野さんのことは、インタビューを受けてるネット記事などを見て知っていた。

 

 水野さんは、釜ヶ崎の街歩きの案内などもしている。インタビュー記事なども釜ヶ崎の様子を紹介している。

 

釜ヶ崎のレジェンドが語る「大阪・西成」50年のリアル。治安、労働、福祉…実は”どんな人も排除しない町”だった - イーアイデムの地元メディア「ジモコロ」

 

 以下は、水野さんから手渡された「夏祭り」に関してインタビューを受けた新聞記事。ドヤ街の活動も闘争から居場所つくりへとシフトしていっているのだという。

 

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3.チヂミを食べながらお話

◉ 路上生活をしてきたおっちゃん

 

 いろんな街の路上で暮らしてたおっちゃんが通りがかって話しかけられた。「おれは金はなかったけど、気を強くもって生きてきた。あんたも強気でいかなかん」と言われた。路上生活中、暴走族ともやりあったそうだ。「暴走族とかは集団でないと何もできん。一人ではあいつら何もようせんで」と語った。前に難波で酔いつぶれて路上で寝てたら若い人に蹴られたそうだ。おっちゃんはその若者を締め上げて2万円を出させたそうだ。「お金がないなら、どこかからひねり出さなあかんぞ」と言った(笑)。

 

 わたしの路上活動を見て、「あんた、お金ほしいのに何で日本で一番貧しい西成でやるんや〜」とか、「お前、そんなコアラの人形置いただけで金稼げると思ってんのか?しょぼすぎるやろ〜」と笑われてしまった(笑)。

 

 

◉ 薬物依存症のリハビリ施設から逃げ出した人と話した

 

 路上でチヂミを焼いていると、通りがかったおっちゃんがお腹を空かせていたようで立ち寄って食べていった。みんなで話を聞いていると覚せい剤をやったりやめたりしていて、リハビリ施設の集団生活が窮屈で逃げ出して来たという。みんなで、「日本で一番覚せい剤が多い西成に来て大丈夫ですか?」と思わず言ってしまった。しかし、薬物の使用をやめて依存症から回復するにあたって、自由が制限されたり「いい子」になるのを求めるような場であれば逆に息苦しくて、ストレスではないか。むしろ、西成のように騒がしくてある程度ケシカランことが許されるところのほうが回復にはいいのではないか。マジメさや潔癖さを求められるところよりも、ごちゃごちゃして猥雑なところの方が適度な刺激や自由さがあってかえっていいのではという話をした。おっちゃんも西成は居心地がよく、以前いた施設からは「いつでも戻っておいで」と言われていて後ろ盾もある。飛び出したのが吉と出るかもしれない。おっちゃんみたいな人には自助グループみたいなカッチリした場だけでなく、非公式的な居場所が居心地がいいのだと思う。

 

◉ 西成の路上では主流に生きづらさを感じる人と出会いやすい

 

 その他は、わたしの友人で生きづらさや不適応トークをしたいという人、西成のカラオケスナックに通っているお兄さんと話したりした。みんな、がっつり働くのが嫌で、低収入である。世間の規範には息苦しさを感じていているという。わたしが居場所をやるとそういう人と出会いやすい。またやりたいですね。

 

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