ジェンダー
ベーシックインカムにより個人単位の社会が導かれることを書いていきたい。個人単位の直接給付金は社会の仕組みや価値を組み替える大きなインパクトとなる。BIは単なる生活補助金であるだけでなく、お金が資本主体から個人主体のものとなり(お金のコモン化…
【目次】 1.引きこもりは幽閉されたノマドである 2.資本主義は家父長制に支えられ維持される 3.人々の欲望が「条里空間」の補強のために動員される 4.個人単位化によるノマドの解放 5.「リゾーム」の発想によるしょぼいノマド的実践 1.引きこもりは幽…
能力主義が強調されると社会の不公正が問いにくくなる問題を指摘する。新自由主義の競争主義によって、貧困に陥るのは能力がないからだという語りがなされやすい。この発想からは、貧困化しないためには個人の能力をつけさせようという能力主義的な解決が目…
「少しは権力欲しいよね・・」 前に、孤立気味にある友人と話をしていて、「権力が全く無いのもキツイよね。権力100はよくないけど、権力30くらいは欲しいよね」という話をしていた。この話から考えたことを書いてみたい。 【目次】 1.人は権力の行使を通し…
J.バトラーの『ジェンダー・トラブル』をもとに、規範からズレた「変わった人」になり、「生」を拡張することを通して「自由」になっていく試みについて書いてみたい。バトラーの提示するアイデンティティの攪乱は、あらゆるマイノリティや社会的弱者が規範…
11/19は国際男性デーということで、思うところをTwitterでツイートしてみた。そうしたら、ツイート内容が気に食わない人がたくさんいたようで引用RTで、「男性の「生きづらさ」は女性による男性差別があるからだ」、「女性の加害性を指摘しろ」、という反応…
【目次】 1.年金払えないし、払っても将来生きられない 2.そもそも年金制度は社会保障ではない 3.賦課方式は世代間対立をあおり、将来世代にツケを回す 4.年金は差別的なシステムである 5.お金のない人は西成方式でいこう 1.年金払えないし、払っても…
【目次】 1.「女をあてがえ論」ふたたび 2.「ケア」は稀少財となっている 3.承認欲求オバケはなんで疎んじられるのか? 4.男性は「資本の論理」で関係をつくりがち 5.ケアの論理は「かけがえのなさ」で成り立つ 6.「変わった人」になる 1.「女をあて…
【目次】 1.マナー(=規律)はキモい 2.「自立」のために進んで権力に「従属」する 3.弱者を追い詰めるために使われる「自立」という言葉 4.家族単位のシステムが「自立」を妨げている 1.マナー(=規律)はキモい わたしは、2017年にパソコン関係の職…
【目次】 1. 日本の少子化対策は子どもの事を考えてない 2. 今の少子化対策は将来世代にツケを回す発想 3. そもそも少子化は問題か? 4. 妊娠・出産させることは暴力である 5. シングル単位発想で子どもの生存権を保障する 1. 日本の少子化対策は子どもの事…
【目次】 1. 社会に必要な仕事ほど損をする 2. 労働イデオロギーが無駄な仕事を増やしている 3. 資本主義では労働をすることが不利になる 4. 生活できる水準の賃金が保障されていない 5. アリ的な生き方をしても報われない 6. 【結論】低収入者は「働いたら…
【目次】 1.セックスワーク廃止論では誰も守れない 2.セックスワークを「労働」と認め権利保障することが性搾取の低減になる 3.社会の性搾取はセックスワーク自体ではなくシスヘテロ規範(=家父長制)が生み出している 4.セックスワーカー差別への対抗…
【目次】 1. カップル単位思考の問題点 2.悪い不倫/悪くない不倫 3.家族主義が人間関係の幅を狭める問題 4.子育てを家族単位から個人単位へ 4.おわり 1. カップル単位思考の問題点 みんな誰かの不倫を叩くのが好きだ。しかし、ひかれ合う二者による恋愛…
【目次】 1.ピルを飲んで働けと言うのはジェンダー差別である 2.労働そのものがジェンダー差別をもつ 3.「障害学」の視点から 4.市場は差別をもたらす 5.生理による不都合を被らないために 6.シングル単位の労働システムへ ★★シングル単位の働き方のた…
1.日本の最低賃金は生存権を保障しない水準 国連から2013年に日本の最低賃金は「最低生存水準および生活保護水準を下回っている」と勧告されている。2019年度における最低賃金は東京が1013円、最低は沖縄など790円である。全国加重平均は901円となっている…
生存権の保障は経済基盤が脆弱になりやすい女性にこそ求められる。資本主義のシステムにおいては女性が不利な立場におかれる。労働がジェンダー化されており女性を低賃金・構造的劣位の地位に押し留めている。このため女性が経済力をもつのが難しく、女性が…
結婚制度は差別を生み出すことや、家族主義についての批判はこれまで書いてきた。今回は、カップル主義の相対化が必要であることを述べ、制度的保護の対象は「性愛関係」(性の絆)から「ケアされる者とケアする者」(ケアの絆)へと 変わるべきだという家族…
1.原則として「第3号」は差別的である 厚生年金や共済年金に加入する会社員や公務員に扶養されている者は保険料を収めなくても基礎年金が支給されるという「第3号被保険者制度」が見直されようとしている。 以下のヤフーの記事の見出しにある「無職の専業主…
4/1、4/2に厚生労働省前で「引きこもりに福祉を! 社会保障を家族単位から個人単位へ」という訴えをおこなった。 厚生省職員が出所する時間帯で、職員たちに訴えるかたちとなった。 カンパなどで金が貯まったら、また東京の厚生省前で訴えをおこないたい。 …
日本における引きこもり問題は、家父長制に基づく家族主義的な社会保障制度によって生じていることを指摘しておきたい。 「引きこもり」が問題とされるのは、以下の2つにおいてである。 ①金の供給源がないこと ②居場所がないこと ※今回は①を取り上げる、②に…
ネット上で47歳の童貞の人が「もう結婚できない」と嘆いていて、話題になっていた。 anond.hatelabo.jp 童貞の苦しみはあると思う。男性は「女性とたくさんセックスしないといけない」、「結婚できないと恥ずかしい」とった男性性の価値意識を内在化してしま…
1.自己アイデンティティの確立 私たちは、「自分らしさ」とか「ありのままの自分」という言葉が好きだ。今の時代に象徴されるのは「個性」という言葉だ。 私たちは「自分が何者なのか?」を問われ続け、他者とは違う自己を示すことを強迫される。 「人は一…
1.「人権侵害となるワイセツ」が問題 性愛の世界に住まうのは、身体として生きる人間の宿命である。この世界に入るには、その切符=性別を受けとらなければならない。この世界に生きるには、その文法=猥褻をわきまえなければならない。 (橋爪大三郎、199…
「男としての行動をやめたとき、僕は男でなくなるのだろうか?」(No.968) クリスチャン・ザイデル(2015、長谷川圭翻訳)『女装して、一年間暮らしてみました。』(サンマーク出版、Kindle番)を読んでみた。 女装して、一年間暮らしてみました。 作者: ク…
1.「愛」は性的交流を必ずしも伴わない 性愛とは「自分が他者の身体を必要とする(欲する)」という現象(橋爪大三郎、2017、『性愛論』河出出版、p.18)と言われる。性的志向の対象となる相手と話したい、手を握りたい、触れ合いたい、そして心でも繋がり…
1.発情するのは本能か? 「発情のしくみは生理的なもの以上に文化的・社会的なもの」 (上野千鶴子(1998)『発情装置』筑摩書房、p.13) ミニスカに興奮する者は、ミニスカを履いてるのが女性であっても男性であっても(それを男性だと知りながら)反応する…
1.結婚制度は差別を生み出す 結婚制度の問題を述べる。 結婚こそ既婚者と非婚者の間に差別を生み出している。 人間関係にはいろいろあるが、性愛で繋がる関係やそこから生まれる親子の関係こそが最も深い人間関係であるという考えが支配するのはなぜなのか…