前々回の日記(↓↓)の続きである。
2010年、大学院修士課程に進学した。
生真面目であった私は、学部での就職活動の失敗と卒業論文が上手くできなかったことを反省して、大学院ではマジメに勉強をしていい修士論文を書き、就職もちゃんとしようと考えていた。
その心意気はよいだろう。
しかし、現実は上手くはいかなかった。
まず、大学院生活で勉強をちゃんとしなければいけないという思いは強くあったが、大学院で読む文献が理解できなかったり、ディスカッションについていけなかったりして、次第にコンプレックスが強くなり、自分への自信がなくなった。
このまま大学院でも上手く行かなかったらどうしよう。不安でどうしようもなくなった。
不安で勉強は手につかず、ネットで「大学院 中退」とばかり検索したり、大学院中退者のブログとかを読みあさっていた。
それで不安が紛れるわけでもなく、夜に家に帰れば酒を大量に飲んでいた。夜中はずっと酒を飲んでいた。
朝は二日酔いでしんどくて、大学に行くのは昼過ぎになってから。こんな生活を繰り返していた。
頭痛や焦燥感がひどくて、「これはうつ病ではないか」と思い精神科も受診して薬ももらったが効果はなかった。医者からは酒を控えるようにと忠告されたが辞めれるはずもなかった。
勉強にストレスを感じ大学に行くのが嫌なときは、家にこもって朝から酒を飲んでゲームをしている時もあった。
大学院に入って早々、酒浸りの生活になってしまった。
酒浸りや引きこもりになるのは怠け者だからと思われる節があるが、生真面目な人でも陥ってしまうと思う。自分のことが上手く行かないことに過度にプレッシャーを感じてしまい、それに耐えられなくなり、しんどくなって逃げてしまうのだ。意外に思われるかもしれないが、アルコール依存症に陥る人にはマジメな人が多い。少々いい加減な人ならストレスをためにくいからね。
さて、大学院だが、修士1年の夏にした調査が上手くいき、ゼミで褒められてから少々自信がつくようになった。
しかし、相変わらず夜に酒浸りになる生活は続いたまま。
昼過ぎに大学に行くのはいいが、そんなに集中力があるわけでもなく、勉強もいい加減であり、研究がちゃんと捗ったとはいいがたい。
生真面目な性格だから、大学院で研究をマジメにやりたいという気持ちは強かった。しかし、自分の意思とは異なり行動はちゃんとできなかった。
私の大学院時代はアルコール依存症とともにあった。
私のアルコール依存症については以下。
私は、学部時代から酒の飲み方はひどかったが、大学院に入ってから飲酒の酷さはますます悪化した。
私がアルコール依存症に陥ってしまった原因として、私にストレス耐性がなかったことがある。
自分が何か新しいことをしようと思うと不安になること。スペックが低いにも関わらず自分に課すハードルが高くてすぐ挫折する。持続力がなく何かを続けようとすると苦痛になること。
さらに、実家で父がアルコール依存症であり、父のもっていた焼酎をこっそりと飲めたので、私はアルコール依存症になりやすかった。隠れ飲みである。アルコール依存が進んだ者は、自分が酒を飲むことに後ろめたさを感じており、皆が見ている前では酒を飲まず、隠れて飲むようになる。
父の酒を盗んで飲むほどアルコール依存は進んでいた。
アルコール依存症になると、アルコールを手に入れるためならどんな手段も講じるようになる。
ホームレスになってカネがなくなっても、万引きしてまで酒を手に入れたといいう話を、断酒会の人が話しているのを聞いた。
酒浸りになりながらも、私の大学院生活は続いていく。
(続く)