生きるための自由研究

脱・引きこもりできそうにない半引きこもりです。

オルタナティブ

男性の「生きづらさ」は女性差別に由来する

11/19は国際男性デーということで、思うところをTwitterでツイートしてみた。そうしたら、ツイート内容が気に食わない人がたくさんいたようで引用RTで、「男性の「生きづらさ」は女性による男性差別があるからだ」、「女性の加害性を指摘しろ」、という反応…

年金は払ったら負けだ

【目次】 1.年金払えないし、払っても将来生きられない 2.そもそも年金制度は社会保障ではない 3.賦課方式は世代間対立をあおり、将来世代にツケを回す 4.年金は差別的なシステムである 5.お金のない人は西成方式でいこう 1.年金払えないし、払っても…

即席の居場所をつくる:遊動型アジール

【目次】 1.居場所とは「自立」ができる空間 2.資本の論理から離れたくて人は居場所を求める 3.遊動型アジール 4.わたしのアジールつくり ① 街でゆるそうな人に話しかける ② 旅をして偶然の出会いを楽しむ ③ 野外で何かする ④ 電車でアーレントの本を読…

労働主義と全体主義

1.「仕事さえできればいいんだ」という考えが甘えを生む この社会では仕事により「自立」ができたら一人前と見なされる。だから、みんな身を立てるために頑張って仕事をしようとする。仕事ができなければ本人の能力だけでなく人格や態度まで問題視される。…

ケアの論理

【目次】 1.「女をあてがえ論」ふたたび 2.「ケア」は稀少財となっている 3.承認欲求オバケはなんで疎んじられるのか? 4.男性は「資本の論理」で関係をつくりがち 5.ケアの論理は「かけがえのなさ」で成り立つ 6.「変わった人」になる 1.「女をあて…

「自立」について

【目次】 1.マナー(=規律)はキモい 2.「自立」のために進んで権力に「従属」する 3.弱者を追い詰めるために使われる「自立」という言葉 4.家族単位のシステムが「自立」を妨げている 1.マナー(=規律)はキモい わたしは、2017年にパソコン関係の職…

「無縁」のすすめ

【目次】 1.「無縁」の可能性 2.「世捨て人」として世間からズレる生き方 3.超越した存在としての「無縁者」 4.「無縁者」が社会に亀裂を入れる 1.「無縁」の可能性 わたしたちは社会の中で生きていくためには何らかの評価されるポジションを得て、世間…

回復ー毎日を祭りのように生きろー

9/11で断酒3年となった。2014年4月にアルコール依存症と診断され断酒していたが、3年半後の2017年9月にスリップ(再飲酒)してしまった。うさばらしで酎ハイを一本飲んでしまい、ズルズルと焼酎をラッパ飲みするようになる。酒を飲み続けたままお遍路に旅立…

非日常へのスピンアウト

【目次】 1.非日常へのスピンアウト 2.大きな非日常から小さな非日常へ 3.非日常は複数性を担保する 4.非日常はなぜ楽しいのか 5.非日常に誘う人の存在 6.非日常いろいろ ◉ 知らない街に行く ◉ 街で知らないおっちゃんに話しかける ◉ 旅先のゲストハウ…

能力主義(近代合理主義)を問う

1.能力主義による序列づけの正当化 出自やジェンダーなど属性によって人の間に序列をつけることは差別として非難される。しかし、能力については、それが劣ると本人の落ち度として責を問われてしまう。能力というものは本人の努力によって変えられると思わ…

個性を求められることのしんどさ

以前、恥を覚悟で私の苦しさをブログに書いた。 nagne929.hatenablog.com この苦しみは、私が自己アイデンティティを確立できていないゆえから生じているのだろう。 活動や表現活動がうまくできない、センスがなく他人から反応が薄く自己アイデンティティが…

0円マーケットをやってみて

10月24日に京都の三条大橋で0円マーケットをやりました。 供出した物品は、アウトドアグッズ、バイク用品、マフラーなど小物、本(旅行系、小説など)でした。 今回、0円マーケットをやったのは、鶴見済さんの0円ショップや0円生活の考えに共感したからであ…

「何もしない」という究極のオルタナティブ

1.経済活動ができない人間はつまはじきにされる コミュニティという言葉をよく聞くようになった。 今使われるコミュニティという言葉には、人々が孤立しがちな現代において新しい価値観によって人と人とが繋がろうという甘美な意味が匂う。 伝統的な村落や…

遊動生活のススメ

1.定住化による暇と退屈 以前、國分功一郎さんの『暇と退屈の倫理学』(朝日出版社、2011年)のレビューを書いた。 それとも関連させて、今回は遊動生活のススメを書いてみる。 人類は人類は400万年前に誕生してから、長らく遊動生活をおくっていた が、1…

消費社会における暇と退屈。

國分功一郎氏の『暇と退屈の倫理学』(朝日出版社、2011年)を読んだ。 人類はいつから暇を手に入れ、退屈するようになったのか? 現在社会では、暇と退屈が資本によって搾取される。資本主義における暇と退屈との付き合い方を考えてみた。 ●暇と退屈の誕生 …

モテる人になりたい!

宮台真司の『きみがモテれば、社会は変わる』は、今の閉塞する日本社会にはどういう人が必要であり、どういう人がモテてほしいかを書いた本である。 今の日本社会では、ひとたび職を失いカネを失うと、人との縁が切れ、孤立してしまう。 カネの切れ目が縁の…

ブラブラして生きていくには

『脱資本主義宣言』で有名な鶴見済さんが3月24日にツイートした内容 「学校や会社に頑張って通って死ぬほど疲弊するか、あるいは引きこもるか。概ねこのどちらかしか選べない現状では、いずれにせよ幸せにはなれない。ブラブラしながらそこそこ生きていくと…

ポスト資本主義を読んで

広井良典(2015)『ポスト資本主義』岩波新書 経済の拡大・成長がもう続かない定常化社会において、我々の働き方や生き方、社会保障はどのようになるべきかという話であった。 現代は、「16、17世紀から続いた「市場経済プラス拡大・成長」としての資本主義…

他人から助けてもらおう

カネを稼げない人は他人から承認されるのが難しい。 カネを介さない関係で、素の自分でも承認してくれる人は貴重な存在です。 私は友達がマジで少ないけど、素の自分で接することができる友人が僅かにいる。私のことを経済的・精神的に助けてくれる同居人も…

ベーシック・インカム

高齢者と若者の貧困層にベーシック・インカムを(朝日の記事)。 www.asahi.com 日本は所得格差が大きいが、資産格差はそれ以上に大きいと広井さんの著書(『コミュニティを問いなおす』)で知った。 相続税率引き上げ等で資産格差を是正し、所得の再分配を…

ありのままの自分で生きたい

頑張りすぎる生き方を私はやめようと思ってる。 精神障害者であることが理由ではなく、自分に正直になって、ありのままの自分でいたいと思うから。 競争したくない。張り合いたくない。意地を張りたくない。 仕事選びでも、やりたい仕事とかはあるが、自分の…

弱さでつながりたい

またもや、頭が重く体調がかんばしくない。 私は、ネット上で自分の弱さを積極的に開示している。 弱さの自己開示が必要だと考えている。 自分の弱さが他人に見られることで、「社会には弱い人もいるんだ」という認識が広まり、マッチョな社会が少しでも弱さ…

エンデのモモ【今を大切にする】

ミヒャエル・エンデのモモから、今という時を大切にすること、人との対話での傾聴が重要であることを学んだ。 ある日、街の古びた闘技場にモモという少女が現れた。モモは闘技場で暮らしていた。街の人びとは最初、興味本位でモモを訪ねていたが、いつしか、…

自分に合う「現実」を紡ぎだす

精神科医の斎藤環は、精神障害者とは「私たちと同じ言葉が喋れなくなった人」だとラカンの解説書で述べていた(*1)。 精神障害者でも社会不適合者でも、フツーの人と同じ行為や話し方ができないのに、無理矢理に自分を社会の方に合わせようと試みるが、やは…

自給の理論(1)

自給を考えるにあたって、イヴァン・イリイチの著書『コンヴィヴィアリティのための道具』(1973=2015,渡辺京二訳,ちくま学芸文庫)を参照にして書いてみる。 私たちは、生活に必要なモノやサービスを貨幣によって手に入れる生活に慣れきってしまっている…